日韓が長官級デジタル協議体を新設へ…次官級会談で合意

韓国科学省(科学技術情報通信部)は30日、パク・ユンギュ第2次官と吉田博史総務省総務審議官(次官級)がデジタル分野の次官級会談を行い、閣僚協議会である「日韓デジタル政策フォーラム」を新設することで合意したことを明らかにした。

韓国科学省の当該発表文(ハングル):https://www.msit.go.kr/bbs/view.do?sCode=user&mId=113&mPid=238&pageIndex=&bbsSeqNo=94&nttSeqNo=3183118&searchOpt=ALL&searchTxt=

東京の総務省で開かれた今回の協議は、今年3月の尹錫悦大統領の訪日と日韓首脳会談、今月初めの岸田文雄首相の訪日による「シャトル外交」の再開を機に、両国がデジタル分野の協力を拡大するために開かれた。

パク次官は総括発言で「科技通信部長官と日本総務相が主宰する情報通信技術(ICT)閣僚級会談を年内に開催し、今後これを定例化することを期待している」とし、「今日の会談を機に両国がデジタル分野での交流と協力を活性化し、世界で新しいデジタル秩序を共にリードしていくことを希望する」と述べた。

また、「高度な専門人材の交流とデジタル企業の相互進出が活発に行われることを期待している」とし、「共同の利益になる分野では両国が多国間協力も強化してほしい」と付け加えた。

吉田審議官は「韓国と日本は東アジアの民主国家として最先端の技術を持つパートナー」であるとし、「両国の状況と関心事について意見を交換したい」と述べた。

韓国科学省は、韓国と日本はそれぞれデジタル技術強国であり、文化と関心分野が似た国として協力の余地が多かったが、2018年5月の韓中日ICT閣僚会議で二国間面談を行った後、交流が中断された状態だったと説明した。

両国は年内に初のデジタル政策フォーラムを開き、ICT分野の企業・人材が活発に協力できるよう支援する予定だ。

デジタル分野に強みを持つ韓国と基礎科学分野が得意な日本がそれぞれの長所を活かし、人工知能(AI)、オープンLAN(開放型無線接続網)、量子通信など先端デジタル分野で協力を強化する方針だ。

韓国科学省によると、韓日デジタル政策フォーラムの新設により、韓国は米国・日本・中国とそれぞれ閣僚級協議体を運営することになった。

一方、パク次官は民間レベルの交流・協力拡大を目指し、民間主導の「韓日ビジネスフォーラム」(仮称)を設立し、両国がそれぞれ開催するICT展示会に相手国企業の招待や展示館運営支援などを協力することを提案した。

彼は来月末に日本で開かれる「コリアICTエキスポ」に現地企業の関心と参加を強調する一方、デジタル分野の研究者が相手国で研究できるプログラムを長期的に議論しようという見解も示した。

パク次官は「今回の会談を通じて、デジタル分野で包括的な両国政府の対話チャンネルを作ったことに大きな意義がある」とし、「デジタル分野で未来志向的な日韓関係になるよう努力したい」と述べた。

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