韓国企業「超高速メモリ半導体HBM検査装置を世界で初めて開発」

韓国の中小企業が超高速メモリであるHBM(High Bandwidth Memory-高帯域メモリ)のテスト工程に使用される既存のテストハンドラー検査装置を代替する新技術を開発したことが分かった。

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韓国メディアによると、忠南道牙山に本社を置くAMT(代表キム・ドゥチョル)は最近、ファインピッチ(Fine-Pitch-高密度)HBM IC検査装置を世界初開発することに成功したと明らかにした。

新技術は、デバイス(HBM)を原板の状態で組立・切断した後、それぞれの半導体ICにした状態で単品チップ検査を可能にしたのが特徴だ。超高性能HBMメモリ検査工程で使用されるプローブカードは、現在、ウェーハ用の超小型精密機械技術(MEMS)方式を採用している。HBMとは、複数のDRAMを垂直に接続して従来のDRAMよりデータ処理速度を革新的に引き上げた高付加価値、高性能製品で、AI時代の技術進化に大きな役割を果たしている。

既存のプローブカードは、半導体の高集積化に伴うより高いレベルのウェーハテスト条件を満たすことが難しかった。 また、ウェーハから切断された単品チップの検査も不可能だが、AMTはこのような問題を解決するために検査Para(半導体チップを同時に処理する単位)の拡張が可能な新しいソリューションで革新技術を実現した。

これまで、HBMの個別ICの状態でテストができず、出荷後に顧客から不良発生を通知されると、その製品を交換または補償しなければならないという問題があった。しかしHBMテストハンドラーを適用すれば、不良率減少、コスト削減、生産性向上及び高精度・高品質の製品競争力を確保することができるというのがAMTの説明だ。同社は今回の新技術を通じて、HBM半導体検査装置の市場シェアを今後大きく拡大することを期待している。供給先はサムスン電子、ハイニックス、マイクロン、TSMCなどが期待される。

実際、AMTはSKハイニックス及びサムスン向けHBM量産製品テスター(TESTER)に次世代HBM用Fine Pitch ICをテストできるハンドラを政府課題として開発完了した。今年末に発表予定の64 Para級ハンドラの開発が完了すれば、新技術とのシナジー効果を発揮し、売上の大幅な成長を期待している。

2002年に設立されたAMTは、半導体設備の国産化及び自動化分野で豊富な実務経験を持つ専門家集団だ。特許登録と出願件数は国内合計72件、海外でも米国10件、中国と日本がそれぞれ8件、台湾7件を有する。

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