DRAM市場(Q1)、米マイクロンが韓国SKを抜き2位浮上…1位はサムスン

景気低迷による需要縮小の影響で、今年第1四半期(1~3月)のグローバル半導体業界のDRAM売上が前四半期より20%以上減少した。

(参考記事:サムスン電子「業界最先端の12ナノ級DRAMを量産開始」発表

25日、台湾の市場調査会社トレンドフォースによると、第1四半期の全世界DRAM市場の売上高は直前の四半期である昨年第4四半期より21.2%減少した96億6千300万ドルと集計された。

※トレンドフォースの当該発表文(英語):https://www.trendforce.com/presscenter/news/20230525-11688.html

メーカー別に見ると、世界DRAM1位のサムスン電子(韓国)の第1四半期の売上高は41億7千万ドルで、前四半期の55億4千万ドルより24.7%減少した。

サムスン電子の市場占有率も前四半期の45.2%から今四半期の43.2%で微減した。

トレンドフォースは「サムスン電子は、新規発売機器の注文減少で出荷量が減り、平均販売単価(ASP)も下落した」と説明した。

2023年第1四半期のグローバルDRAMメーカーの売上高/TrendForce

マイクロン(米国)は、売上が昨年第4四半期の28億2千900万ドルから今年第1四半期の27億2千200万ドルで3.8%減少し、比較的順調だった。

市場シェアも23.1%から28.2%に上昇し、前四半期2位だったSKハイニックス(韓国)を抜いて2位に浮上した。

一方、同期のSKハイニックス売上高は33億8千600万ドルから23億1千200万ドルで31.7%減少した。市場シェアは27.6%から23.9%に減少し、3位に下がった。

マイクロンは出荷量が増加したが、SKハイニックスは出荷量とASPがともに15%以上減少し、売上が急減したとトレンドフォースは伝えた。

トレンドフォースは、供給過剰とDRAM価格の下落が続く中、サムスン・マイクロン・SKハイニクスのDRAM「ビッグ3」は2四半期に赤字を避けることは難しいと予想した。

また、減産に入った各社の第2四半期の設備稼働率をサムスン電子77%、マイクロン74%、SKハイニックス82%水準と予想した。

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